犯罪被害者支援の拡充に向けた勉強会を開催しました。
関東交通犯罪遺族の会(あいの会)代表の小沢樹里さんを講師にお迎えし、
県議会同期当選の会派である創彩会の13名で勉強させていただきました。
小沢さんは、平成20年2月に熊谷市内において、
飲酒運転の自動車に正面衝突され、義理のご両親が亡くなり、
義理のご兄妹が重傷を負うという事故を経験されています。
この事件は大きく報道されたこともあり、交通犯罪被害者としての
大きな苦しみや怒りを覚えたそうです。
身内が亡くなる悲しみだけでなく、メディアや他人の目に苦しみ、
裁判に苦しみ、「働く・子育てする・生活する・休日を送る」という
当たり前の日常すら送ることが許されない状況だったといいます。
自分に置き換えて想像しただけで、胸が締め付けられます。
その経験から、小沢さんは交通犯罪遺族の会を設立し、
同じ境遇で苦しむ方々に対してサポートを行う活動をされています。
当日は、我々との勉強会のためだけに山口県から同じ境遇の仲間も
駆け付けて下さり、大変貴重なお話を聞かせていただきました。
中でも課題を認識したのは、各自治体の対応状況です。
平成16年(第161回国会)に、「犯罪被害者等基本法」が成立し、
犯罪被害者等基本計画も策定されています。
同法では、犯罪被害者等のための施策を推進することによって、
犯罪被害者等の権利や利益の保護を図ることを目的としており、
相談体制の整備などが挙げられています。
しかしながら、犯罪被害者が相談をしても相談窓口がない、
そこにたどり着くまでに精神的な二次被害を受けるなど、
社会的認知が低いために同法がうまく機能していない実態があるようです。
日本では、加害者を守る法や体系は整備されているものの、
それに比して被害者を守る体系が十分ではないという実態が
本当に存在しているということが理解できました。
今後、様々な犯罪被害者の皆さまのお声や、支援体制の実態について
引き続き調査研究を進め、県が主導して犯罪被害者支援の制度体系を
確立すべく動いていきたいと思います。
「あいの会」公式ブログ↓
http://blog.livedoor.jp/i_nokai0708/